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Toyota Motor East Japan, Inc. (TMEJ) was established in July 2012 by ... In July of this year, TMEJ and Toyota Tsusho jointly established Vegi Dream Kurihara.
グローバルビジョン

グローバルビジョン「いい町・いい社会」

「いい町・いい社会」

いい町・いい社会

森づくり

安心して暮らせる社会

新たなモビリティ社会と 豊かな地域社会の 実現に向けて 現代の社会にはグローバルに、また国・地域

効率的なエネルギー活用 (スマートコミュニティー)

ごとに課題が山積しています。エネルギー・ 資源不足や地球温暖化、生物多様性の危機、 地域と共生し、地域に貢献し、 地域とともに発展する販売店

食糧や水不足、貧困や差別、失業や高齢化 など課 題は地 球 規 模での 広 がりを見 せて います。 その中で私たち企業もそれぞれの地域に 根ざす一員として、その解決に取り組んで いきます。 トヨタはグローバルビジョンの中で「いい町・

新たなライフスタイル (パートナーロボット)

いい社会」 づくりへの貢献を表明しています。 製品性能だけでなくクルマづくりやライフ サイクルでの 環境にやさしい社会づくり、 クルマを越えて持てる技術を活かして地域 のステークホルダーとともにつくりあげる

サプライチェーンとともに いいクルマづくり (仕入先)

快適な次世代社会づくり、社会貢献活動を 通した豊かな 社 会 づくりなど、これからも 「いい町・いい社会」の実現に向けて、地域 の皆様とともに歩んでいきます。

2012年度 「いい町・いい社会」 の主なKP I実績 [環境] CO2排出総量(グローバル)

廃棄物総量(グローバル)

水使用量(グローバル)

国内リサイクル実効率

759万t 48.7万t 29.2百万m 99%

環境に配慮した生産活動

3

[ 販売店・サプライヤーとの共存 ] 部品仕入先数(全世界)

ディーラー数(日本を除く全世界)

[ 地域社会への貢献 ] 社会貢献活動費総額(連結)

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Sustainability Report 2013

2,686社 8,725拠点

次世代交通システム

インフラと協調した 安全運転システム  

社会的課題の解決に向けた 社会貢献活動

137億円 Sustainability Report 2013

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特 集  「いい町・いい社会づくり」の取り組みを東北から発信

特 集 「いい町・いい社会づくり」の取り組みを東北から発信

グローバルビジョン「いい町・いい社会」

特集

グローバルビジョン「いい町・いい社会」

「いい町・いい社会づくり」 の取り組みを   東北から発信

第3の国内生産拠点「東北」 と地域社会との新たな連携

モノづくり ∼自動車事業∼

トヨタのコンパクトカーの生産拠点である東北で、 「いい町・いい社会」 に向けた新しい地域づくりに取り組んでいます。 「いい町・いい社会」 を 実現するために、 「モノづくり・人づくり・地域づくり」 を通じて、東北から日本の未来をつくりたいと考えています。 「モノづくり」では、地域と一体となったクルマづくりを推進するため、 『トヨタ自動車東日本』 を2012年7月に設立し、東北を基盤に世界一の

東北ならではのモノづくりの強みを活かし、地場のモノづくり産業とともに競争力を向上

競争力を持ち魅力あるコンパクト車をつくることを目指しています。 「 人づくり」では、モノづくり中核人材の育成を目的に、 『トヨタ東日本

強い生産現場、仕入先と一体となって実現される高い技術、そしてハイブリッド車開発に代表される付加価値の高いモノづくりは日本から

学園』を2013年4月に設立しました。さらに、 「 地域づくり」では、モノづくりと人づくりを支えるインフラづくりとして、 『 F-グリッド』構想を

生まれてきました。その強みを活かすことでグローバル競争力は高まります。そのためには、 日本のモノづくりを磨くことが重要です。東北は

立ち上げるとともに、新たな農商工連携プロジェクトもスタートしました。

第3の国内生産拠点としてその役割を担います。 『東北を基盤に世界一の競争力を持つ、魅力あるコンパクトカーをつくる』 ことを使命とし、

このように、 「モノづくり・人づくり・地域づくり」を通じた東北復興に、オールトヨタ一丸となって継続的に取り組んでいきます。

2012年7月に、関東自動車工業(株)、 セントラル自動車(株)、 トヨタ自動車東北(株)の3社を統合して設立されたトヨタ自動車東日本(株) は、 地場のモノづくり産業とともに自動車製造の一大拠点を築き上げることで、地域の雇用だけでなく関連産業の振興にも貢献します。

モノ

くり





・地域と一体となったクルマづくり (トヨタ東日本) ・安全、安心、新鮮な国産野菜 (パプリカ)の生産 (農商工連携事業)



新規事業



モノづくり

社会貢献



自動車事業

いい町・いい社会 づくり

人づくり ・東北のモノづくり 人材育成 (トヨタ東日本学園)

2013年4月に行われた「東北復興プロジェクト・グランド オープニングセレモニー」

東北の底力を発揮したハイブリッドカー「アクア」は、 2012年度国内販売No.1(28.3万台)のクルマ

東北ではトヨタグループ初となるエンジン工場が 稼働したことで、一貫した生産体制が整備

モノづくり ∼新規事業∼ 国内自給率アップへ、 「 新・農商工連携プロジェクト」始動

地 域 づ くり

トヨタ東日本と豊田通商が連携し、 トヨタ東日本本社・宮城大衡工場隣接地に、 「 ベジ・ドリーム栗原 第3工場(約3ha)」を設立し、今年7月に本格栽培を開始しました。パプリカを栽培する理由は、国内

地域づくり

で消費されるパプリカの90%が輸入に頼っていることにあります。同植物工場では、温室・減農薬に より10色のパプリカを栽培、約315t/年の生産を見込んでいます。

・低炭素で競争力ある産業インフラづくり (F-グリッド*) ・非常時における防災・復旧支援機能

また、温室熱源はF-グリッド、水は雨水タンクから供給されるため、超省エネ生産、競争力のある農業 を可能にします。ベジ・ドリーム栗原では、安全・安心、新鮮な国産農産品の市場拡大(自給率アップ)

* F-グリッドの「F」はFactory( 工場)

へ向けて、新たな農商工連携モデルの確立を目指しています。 工場から農場へ熱供給、競争力のあるパプリカを生産

工場を中心とした地域連携モデル「F-グリッド」の特長

エネルギーの大部分を

つくったエネルギーを

エネルギーを

自分でつくる

貯めて使う

かしこく使う

工 業 団 地 内 で 生 産 されたエネ ル

工業団地内で生産されたエネ

各工場の電力使用状況を総合

ギーは、団地内の提携工場にも供給

ルギーは、HVのバッテリーを

的に管 理し、電 力 需 給 の 最 適

し、現状(同規模の工業団地)に比

再利用してつくった蓄電池シス

化、安定的で効率的なエネル

べ、省エネ性で23%、環境性(CO 2

テムと、工場内のPHVに蓄電

ギー利用を可能に

の削減)で29%の効果

非常時は、地域と連携して安全・安心を担保

Sustainability Report 2013

ベジ・ドリーム 栗原

パプリカの効率的生産





豊田通商 (豊通食料)

国産市場の拡大 (自給率UP)

熱供給 非常時には防災拠点となる大衡村役場などに電力を供給。工場は緊急時の避難物資のハブ拠点に

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ベジ・ドリーム栗原第3農場

F-グリッド



トヨタ自動車東日本

(トヨタ自動車東日本の自家発電機)

Sustainability Report 2013

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特 集 「いい町・いい社会づくり」の取り組みを東北から発信

特 集 「いい町・いい社会づくり」の取り組みを東北から発信

グローバルビジョン「いい町・いい社会」

グローバルビジョン「いい町・いい社会」

人づくり

地域づくり

「モノづくりの東北」、 その未来を創る人材を育てる 「トヨタ東日本学園」が4月開校

地域と工場が相互にエネルギーを支え合う 「災害に強いまちづくり」 を東北から発信

地域と一体になったモノづくり、中長期を見据えた人づくりを通じて地域振興に貢献していくため、 トヨタ東日本本社・宮城大衡工場敷地内 *1

「まち一番の工場」に向けたスマート・コミュニティの実現に向け、低炭素で競争力

に企業内訓練校「トヨタ東日本学園」を設立。 「三位一体 でトヨタのモノづくりDNAを未来へつなぐ」 コンセプトとして、将来の東北のモノ

あるインフラづくりを目指し、工場地域周辺の工業団地内のエネルギーを総合的

づくりを担う若者を対象に、 「モノづくりは人づくり」の理念に基づく人材育成に取り組んでいます。

にマネジメントを行う 『F−グリッド』が、2013年4月本格的運用を開始しました。

*1 三位一体:トヨタ東日本学園の設計コンセプトである、 「人づくり」 「環境・エネルギーマネジメント」 「地域連携」の3つの柱。

F−グリッドセンターにより、大型ガスエンジンと太陽光パネルでつくり出した電気・

大衡村役場の声

VOICE

大衡村では、地域エネルギーの効率的な活用を図る 「スマート コミュニティ」化を推進中です。 トヨタ自動車東日本株式会社の 本社・宮城大衡工場を核とした「F-グリッド」 を軸に、村と工業団地が連携し、災害に強く

熱を、最適なバランスで周辺のF−グリッド参画企業へ配電・配熱・蓄電・蓄熱してい

環境にやさしい町づくり、さらに住民と従業

東北の現地・現物で学ぶ技能教育を通して、東北の未来づくりに貢献する人材育成のしくみ

ます。さらに、非常時には防災・復旧支援機能を担い、F−グリッドで発電した電力を、

員の皆様との交流を促進し、地域を挙げて

学園は生徒を東北6県の工業高校新卒者を対象に募集、地域企業から社会人も受け入れる体制のもと、2013年4月1日に開校しました。

東北電力を通じて周辺地域へ供給します。 また、 トヨタ東日本学園をエネルギー自立

安全で安心な町づくりを推進しています。

東北6県地域企業より受け入れた5名を含む計20名が、1期生として入学しました。

型の災害情報発信拠点として活用し、周辺地域の早期復旧支援を実施します。

学園の技能教育は、現地・現物による基礎・基本の修得が特色です。東北のモノづくりから学ぶことを目的に、東北に根ざした伝統工芸

宮城県 大衡村長

跡部 昌洋 氏

次世代のモノづくり、そして地域づくりのありかたを示す“F-グリッド

研修「若柳地織」を教育プログラムに採り入れています。東北の人々のモノを大切にする心、古きよき日本のモノづくり気質など、現地・ 現物から学びとる教育を行っています。

エネルギーの流れ 電気 平時 非常時 電気 熱

東北電力 周辺地域

参画企業

F - グリッド宮城・大衡有限責任事業組合

大衡村役場

サプライヤー

(F - グリッドセンター) すかいらーく

地域防災拠点 スエンジン (CG ガスエンジン (CGS) コージェネレーション

PHV トヨタ東日本学園

VOICE

東北のモノづくりを学ぶ学園生 千葉孝機業場の若柳地織製作(豊田Y式自動織機)

東日本学園実習風景(基礎技能)

太陽光発電

蓄電池

太陽光パネル・蓄電池・衛星電話などを 有し、非常時には地域の早期復旧を支援

トヨタ東日本学園 非常時には移動式電源 として活用

PHV

(参画企業が保有)

ベジ・ドリーム栗原

トヨタ自動車東日本

学園開校に先がけて愛知県のトヨタ工業学園専門部で 一年間学んだ特別1期生の声

トヨタ工業学園の皆様、一年間、たくさんのことを教えていただきありがとうございました。心身、技能、知識の 3本柱を中心に、ひとつのことをみんなでやり遂げるトヨタのチームワークを学びました。学園生活の中で身に つけた健康管理が役立ち、1日も欠席することなく学ぶことができました。 これからはモノづくりを通して、地域の 発展、東北復興の力になりたいと思います。

トヨタ東日本学園 特別1期生

石垣 真希

社会貢献

オールトヨタによる社会貢献活動が、 「メセナ アワード2012支援のこころ賞」 を受賞 地域におけるモノづくり人材の育成支援 結(YUI)ギャラリー

夏休み親子工作教室

トヨタの被災地支援活動「ココロハコブプロジェクト*∼芸術・文化を通した復興支援活動∼」が、公益社団法人企業メセナ協議 地域企業向け短期講座

会主催「メセナ アワード2012」において「支援のこころ賞」を受賞しました。 これはメセナ大賞部門メセナ賞の一つで、継続的 かつ長期的な「ココロ」を込めた復興支援活動が評価されたものです。 * ココロハコブプロジェクト: 「人やモノだけではなく、被災地へ『支援の心』も運びたい」 との考えのもと、2011年 6月に立ち上げた被災地支援活動の総称

主な活動内容

●文化・芸術活動 ・南三陸町の小学生と歌を創作、追悼式で合唱した「未来を歌に」プロジェクト ・トヨタ・マスター・プレイヤーズ,ウィーンの仙台・盛岡公演 ・アマチュアオーケストラによるトヨタコミュニティコンサートや被災地訪問コンサートの開催 ・科学のびっくり箱!なぜなにレクチャー 等

クルマの最新技術や環境・エネルギー技術、 モノづくり

21世紀を担う子どもたちへ「自動車会社としてできる

地域企業に勤める方々にモノづくり教育の門戸をひら

の面白さと直接ふれあえる「結(YUI)ギャラリー」を

こと」の取り組みとして、 「夏休み親子工作教室」 を開催

き、学園において社会人向け短期講座(5日間)・中期

学園内に開設

●物資支援 ●寄付金・義援金 等

「メセナ アワード2012」 贈呈式

講座(8週間) を開講 「社会貢献」 (P52∼55)も併せてご覧ください。

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